安い部分矯正に飛びつく前に知っておきたいこと

「安さ」には理由がある

「部分矯正○万円~」という広告を見ると、「この価格なら始められそう」と心が動くものです。
しかし、安さには必ず理由があります。その理由を理解した上で選ばないと、後悔することになりかねません。

部分矯正を検討している方に、費用面で注意していただきたいポイントをお伝えします。

広告の価格と実際の価格が違うケース

まず気をつけたいのが、広告に掲載されている価格と、実際に提示される価格が異なるケースです。

「○万円~」と書かれていても、それは最も軽度な症例の場合の価格であることが多いです。
実際にカウンセリングを受けると、「あなたの場合はこのプランになります」と、広告より高い金額を提示されることがあります。

カウンセリングでは、総額でいくらかかるのか、追加費用の可能性はあるのかを必ず確認してください。

マウスピースの「回数制限プラン」に注意

マウスピース矯正(マウスピース型矯正装置)には、「ライトパッケージ」や「回数制限プラン」といった比較的安価なプランが用意されていることがあります。
例えば「マウスピース6回まで」といった内容です。

一見お得に見えますが、このプランには落とし穴があります。
予定通りに歯が動かなかった場合、追加のマウスピースが必要になり、その度に追加費用が発生するのです。

結果的に、最初から回数無制限のプランを選んでいた方が安く済んだ、というケースも少なくありません。
「安いプランでとりあえず始める」という考え方は、かえって費用がかさむリスクがあることを知っておいてください。

「部分矯正しかやらない医院」のリスク

部分矯正専門の医院や、マウスピース矯正専門の医院で治療を受ける場合も注意が必要です。

本来、全体矯正が必要な症例でも、「部分矯正でできます」と言われてしまう可能性があるからです。
全体矯正を行っていない医院では、そもそも全体矯正という選択肢を提示できません。

適切な診断ができる医院かどうかは、安さ以上に大切なポイントです。
部分矯正と全体矯正の両方に対応している医院で、自分の症例がどちらに適しているのかを見極めてもらうことをおすすめします。

安いことが悪いわけではない

安いことが悪いわけではない

誤解のないように言いますと、安いこと自体が悪いわけではありません。
医院によっては、効率的な治療プロセスや材料の一括調達によって、品質を落とさずに費用を抑えているところもあります。

大切なのは、なぜその価格なのかを理解することです。
カウンセリングの際に、費用の内訳や追加費用の可能性について質問してみてください。
丁寧に説明してくれる医院は、信頼できる可能性が高いと言えます。

費用だけでなく「総合的な判断」を

部分矯正は、全体矯正に比べて費用を抑えられるのが魅力です。
しかし、「安ければ良い」という考えだけで医院を選ぶと、思わぬ落とし穴にはまることがあります。

費用はもちろん大切ですが、症例数、対応できる治療方法の幅広さ、そして正直に診断してくれるかどうかも含めて総合的に判断してください。

「安い部分矯正」を探すよりも、「自分に合った治療を適正価格で提供してくれる医院」を探す方が、結果的に満足度の高い治療につながります。

投稿者: 総合歯科HMクリニック大阪中央