部分矯正で後悔しないために知っておくべきこと
部分矯正で「失敗した」と感じるケース
部分矯正は、費用も期間も抑えられる魅力的な治療方法です。
しかし、すべての方が満足できるわけではありません。
なかには「やらなければ良かった」と後悔される方もいらっしゃいます。
どのようなケースで後悔が生まれるのか、実際にある例をご紹介します。
無理に部分矯正で進めて前歯が出てしまった
最も多い失敗パターンが、本来全体矯正が必要な症例を無理に部分矯正で進めたケースです。
部分矯正は前歯6本のみを動かす治療です。
歯を並べるためのスペースが不足している場合、無理に歯を並べようとすると、前歯全体が前方に押し出されてしまうことがあります。
ガタつきを治すつもりで始めた矯正が、結果的に出っ歯(上顎前突)のような状態になってしまう。
これは部分矯正の失敗例として少なくありません。
すきっ歯を治したらサイドに隙間ができた
すきっ歯(空隙歯列)の部分矯正でよくある後悔が、前歯の隙間を閉じた結果、奥歯側(サイド)に隙間が生じてしまうケースです。
部分矯正は前歯6本のみを動かすため、隙間を閉じた分のスペースがどこかに移動します。
サイドにできる隙間は見た目には目立ちにくい位置ではありますが、気になる方もいらっしゃいます。
このリスクを事前に説明されていれば納得できますが、説明がないまま治療を進めて後から気づくと、「聞いていなかった」という不満につながります。
後戻りしてしまった
「部分矯正は後戻りしやすい」と聞いたことがある方もいるかもしれません。
しかし、部分矯正だから後戻りしやすいということはありません。後戻りの原因は、リテーナー(保定装置)を適切に使用しなかったことがほとんどです。
矯正治療が終わった後は、歯が元の位置に戻ろうとする力が働きます。
これを防ぐためにリテーナーを装着するのですが、「もう大丈夫だろう」と自己判断で使用をやめてしまうと、後戻りが起こることがあります。
取り外し式のリテーナーは1~2年の使用が目安ですが、心配な方には歯の裏側に細いワイヤーを固定するタイプもあります。
こちらは一生つけておくことも可能です。
後悔しないために大切なこと
部分矯正で後悔しないためには、治療を始める前の段階が重要です。
正確な診断
まず、自分の歯並びが本当に部分矯正で対応できるのかを、正確に診断してもらうこと。
部分矯正専門ではなく、全体矯正も行っている医院で相談することで、適切な判断を受けられます。
事前の説明
次に、治療のデメリットやリスクについて、事前に説明を受けること。
すきっ歯の場合はサイドに隙間ができる可能性があること、重度のガタつきでは前歯が前に出る可能性があることなど、起こりうるリスクを理解した上で治療を始めれば、「聞いていなかった」という後悔は防げます。
当院では全体矯正への移行も可能
当院では、部分矯正で治療を始めた後でも、全体矯正への移行が可能です。
「やっぱり全体で治したい」となった場合にも柔軟に対応できる体制を整えていますので、安心してご相談ください。
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